個人事業主の方は年末で会計の数字を締めることになります。
しかし、12月末で会計を締めると言っても、その数字を完成させて決算書にするのは早くとも1月上旬でしょうか。
(「税理士へ丸投げor期限ギリギリまでやらないから3月まで数字は完成しないよ!」という方につきましては、当事務所では毎月経理を強くお勧めしております。)
新年1月がスタート=翌年の会計処理を進めてゆく必要があります。
前年分が確定しきっていない、まだまとまっていないとしても、すでに新たな年は動き出しているのです。
freeeで前年分の確定前に翌年の会計処理をする方法を見てみましょう。
他の会計ソフトではこうでした
マネーフォワードや弥生会計では、次のような手順で翌年の会計処理を行なっていました。
- 翌年分の会計データを「次年度繰越」「繰越処理」を選択して作成。
- この作成した翌年分会計データに、これまで通りの自動取込・会計入力を行えばOK。
- 最後に、前年の数字が確定したところで、前年データから各科目の期首残高を移送する。
翌年の会計データを作り、そちらに入力。
確定していない前年分は、前年の会計データを選択して締めを行う。
区分がはっきりしており、分かり易いですね。
freeeの翌年分入力
一方のfreee。
ヘルプセンターでは、強気の文面が記載されています。
年度締めをする前に、翌年度の取引を登録できますか?
登録できます。
登録した翌年度分の取引は、取引の一覧や仕訳帳、各種レポートでも確認が可能です。
freeeヘルプセンターより引用 https://support.freee.co.jp/hc/ja/articles/360001215783-年度締めをする前に-翌年度の取引を登録できますか-
ただし、試算表、決算書などは翌年度分の取引は反映されず、年度締め後に確認できますのでご注意ください。
「年度更新的なことをしなくとも翌年度の取引を登録できる」と、スパッと断言していますね。
では、実際にやってみます。
同期口座以外の取引
前年分会計データにて、翌年分の現金領収書をスマホアプリで撮影・登録してみました。
登録後、仕訳帳の絞込条件を翌年日付にして確認してみると……
確かに、年度締めをして翌年データとしなくとも、取引の登録がされています。
連続取引入力の画面にて直接入力もできます。
記帳月を当年の月ではなく「それ以降」とすると、
と、翌年分取引が表示されます。
翌年の発生日を入力しての取引登録を行うことができます。
同期口座の取引
※年初の同期口座取引が1週間以上経過後に通知・同期されました。
この記事は1/4決済の取引が1/10時点で同期されていなかったという前提でお読みください。
預金やクレジットカードの明細について連携を行なっている場合ですが、年が変わって以降、通常であれば届くはずの未処理取引の通知が一向に届きません。
念のため、freee会計内にて手動で「全口座を同期」を選択しますが……翌年分の明細は同期されません。
明細が同期されない以上、自動で経理を行うことはできません。
「登録できます。」と言い切っていたのに、明細同期による自動で経理は「取引の登録」とは違うということですか……。
致し方ないので、年度締めを行い、翌年の会計データへ移動します。
「確定申告」→「年度締め」と進み、「今年度を確定する」を選択します。
その後、会計データが翌年分になったことを確認し、「全口座を同期」を選択すると、翌年分の同期明細が取り込まれます。
なお、前年分の決算作業を進める場合には、同じく「年度締め」より「前年度の編集に戻る」を選択して、前年分会計データへ戻ることができます。
まとめ
freeeでの翌年分取引の入力について記載しました。
年度をまたいでの会計処理を繰り返すことになると、ミスが生じる原因となるかもしれません。
こまめに経理を進めておき、早めに決算の数字をまとめてしまうのが一番ですね。
(というよりも同期の取引も登録させてくださいfreeeさん)
本当にできないのか腑に落ちないので、後日freeeへ確認してみようかと思います。
→ freeeヘルプセンターの記載より
ホーム画面での「今すぐ同期」でもダメだったのですが……うーん、釈然としない。
毎日経理を行なっていて滞らせたくない場合には、今回記載の方法をお勧めします。