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初穂料・玉串料・祈祷料。商売繁盛を願った支出の会計処理。(法人の場合)

下関住吉神社 消費税

事業を行う方々には、商売繁盛を願い、神社へお参りされる方が少なくないと思われます。

年末年始は初詣などで特にその機会が多いですよね。

ご祈祷や、お札やお守りの購入など、お参りの際に幾つかの支出が生じることになります。

この発生する支出について、会計処理の方法を見てゆきましょう。

初穂? 玉串? その違いは。

お参りの結果として手にする領収書には、「初穂料」「玉串料」「ご祈祷代」といった支払内容が記載されています。

寺社仏閣への支払であることから内容をイメージすることはできますが、何がどう違うのか。

私もこれまで正確に把握していませんでしたので、ここで一旦学習してみました。

石川県の大野湊神社の記事より。

○初穂料
 神道で儀式のときに神前に捧げる供物の金品のこと。
 「初穂」はその年に初めて収穫されたお米のことで、これをご神前にお供えして収穫と豊作を神様に感謝する習慣がある。
 農作物や魚類にも広がり、「初物」としてお供えされている。
 しかし、生産者以外はもちろん、生産者であっても季節がずれてしまうと「初穂」「初物」は手に入らない。
 そこで「初穂」「初物」の代わりとして「お金」が神様にお供えされるようになった。
 初穂料は初穂・初物に代わるもの。神様にお供えするもの。
 神様へ感謝の気持ちを表す言葉のため、お葬式での使用は不向き。それ以外の様々な場面で
使用可能

○玉串料
 神事の際に神前に備える金品のこと。
 「玉串」は榊の枝に紙垂(しで)をつけたもので、米、酒、魚、野菜などの神饌(神様のお食事物)と同様に神様にお供えするもの。
 「初穂」「初物」と同様、神様にお供えする玉串を用意できない代わりに「お金」をお供えされるようになった。
 玉串料は玉串に代わるもの。神様にお供えするもの。
 初穂料と同様に様々な場面で使用可能。ただし、御守や御札などを受け取る際にはあまり使用されない。

※お布施
 神社では「お布施」は使えない。
 「お布施」は仏教で寺院や僧侶に対するもの。
 一方「初穂料」「玉串料」は神道で神様に奉納するもの。

とのことでした。

法人が支出した場合の会計処理

法人がこれらを支出した場合、その費用科目は「寄附金」となります。

次のような事業に直接関係のない者に対する金銭贈与は、原則として寄附金になります。

⑴社会事業団体、政治団体等に対する拠金
⑵神社の祭礼等の寄贈金

国税庁タックスアンサーより引用

寄附金については、法人税の計算上、損金に算入することができる金額に限度があります。

支出した金額の全額が損金とならない可能性がある点には注意が必要です。

御札・お守りの購入について

御札やお守りを購入した場合には、実際に物品を購入していますので「消耗品費」というイメージがあります。

しかし、法人税法基本通達では、

15-1-10 宗教法人、学校法人等が行う物品の販売が令第5条第1項第1号《物品販売業》の物品販売業に該当するかどうかについては、次に掲げる場合には、それぞれ次による。

(1) 宗教法人におけるお守り、お札、おみくじ等の販売のように、その売価と仕入原価との関係からみてその差額が通常の物品販売業における売買利潤ではなく実質は喜捨金と認められる場合のその販売は、物品販売業に該当しないものとする。ただし、宗教法人以外の者が、一般の物品販売業として販売できる性質を有するもの(例えば、絵葉書、写真帳、暦、線香、ろうそく、供花等)をこれらの一般の物品販売業者とおおむね同様の価格で参詣人等に販売している場合のその販売は、物品販売業に該当する。

国税庁HPより引用

とあるように、その実質を購入対価ではなく喜捨金であると見ています。

これより、御札・お守りの購入のために支出した金額についても「寄附金」として会計処理を行うことが妥当です。

消費税

上記の支出は寄附金として取り扱われます。

寄附金は対価として支払うものではない(対価性が無い)ため、消費税は不課税となります。

まとめ

商売繁盛を願った際の支出について会計処理を見てみました。

今回は法人の場合の会計処理でしたので、次回は個人事業主が同様の支出を行なった場合について見てゆくことにします。