当事務所で使用しているクラウド会計ソフトfreee。
従来の会計ソフトとは仕訳記帳に対する考え方が異なっており、既存の会計ソフトに慣れてしまっていると使い辛さを感じてしまう方がいらっしゃるかもしれません。
また、これまで会計ソフトに触ったことがない方も、クラウド会計ソフトの導入だけでは事業の数字が正確に出来上がるわけではなく、適切な設定とソフトへの理解が必要です。
私自身もfreeeを初めて触った時には、これまでの会計ソフトとの違いに手間取ることが多々あり。
今日はその中で最初に「おやっ?」となってしまった、『口座』についての話です。
freeeの『口座』≠銀行口座のみ
『口座』と聞くと、イメージするのは預貯金口座でしょうか。
日常で会話をする際に、銀行や証券会社の預入口座を指して『口座』という言葉を使っているかと思われます。
しかし、freeeを使用するにあたって出てくる『口座』という単語は、この普段使いの単語とは意味合いが異なります。
freeeの公式では、次のように説明されています。
口座とは
freeeではお金の動きを「取引」として記録します。その「取引」によって現金や銀行口座の残高、クレジットカードの支払い金額が増減しますが、freeeではこれらをまとめて便宜上「口座」と呼んでいます。
freeeヘルプセンターより引用
……ちょっと分かりにくい。
ひとまず、freeeでは、
『口座』=銀行口座に限らない
まずはこの点を押さえておきましょう。
freeeの『口座』に含まれるもの
では、freee内で『口座』とは何を指しているのでしょうか。
上図の通り、
- 現金
- 銀行口座
- クレジットカード
- その他連携サービス(ショップサイトなど)
の全てをひっくるめて『口座』と呼んでいます。
これら全てに共通するのは、
- Excel
- インターネットバンキングにおける入出金明細
- クレジットカード会社のWebサイトで確認可能な利用明細
- Amazon等ショップサイトでの購入履歴
をfreeeと紐付けることで、その取引を自動的に取り込んでくれるようになります。(Excelは同期するための作業が必要です)
クラウド会計ソフトを利用する場合に最大限活かしたいメリットの1つですね。
これより、freeeにおいて『口座』は、
自動で取込・経理を行う対象となるもの(勘定科目)
と読み替えることができます。
なお、この各『口座』はその登録名のまま勘定科目として使用します。
そのため、資産の部(現金預金など)のみならず、負債の部(未払金など)にも『口座』が存在することになります。
従来の意味での『口座』は負債の部に存在しません(=預金のため)ので、この点でfreeeの『口座』について意味を掴めていなければ?が頭の中に積もりかねません。早々に慣れるべし。
まとめ
freeeで使用される単語『口座』について、私自身が最初に戸惑ったため解説してみました。
既存の概念が確立している単語を別の意味で使用されると、どうしても違和感を覚えてしまうかもしれません。
freeeでは導入するとひとまず口座の登録を行う(そうしなければメリットを活かせない)ため、いきなり単語で抵抗感を抱えることになってしまいます。
口座=取込できるもの、くらいにサラリと頭の中で読み替えてしまいましょう。