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経過勘定項目の会計処理には「+更新」機能が便利【freee】

freee

freeeを使用して取引登録を行う際に、

「+更新」

というボタンを目にしたことがあるかと思われます。

他の会計ソフトでは見られない「+更新」ですが、実は経過勘定項目を会計処理する時に便利です。

せっかくの機能ですから、その内容を見てみましょう。

経過勘定とは

経過勘定とは、次の勘定科目を指します。

  • 前渡金
  • 前払費用
  • 前受金
  • 前受収益

税務・会計では発生主義という考え方を原則としており、収益や費用の事実が発生(実現)した時点でこれらを収益or費用計上します

支払いを終えた時、ではありません。

そうすると、

「支払」 → 「事実の発生(費用計上)」

について期間が経過してしまう取引というものが生じることとなります。

例えば、次のような取引ですね。

■前渡金

12/15 仕入商品の予約をし、先に代金を支払った。
    前渡金 10,000 / 現金 10,000

1/15 商品が届いた。(仕入の実現)
    仕入 10,000 / 前渡金 10,000 

■前払費用

12/30 ホームページのサーバー代3年分(翌1月から使用)をまとめて支払った。
    前払費用 36,000 / 預金 36,000

1/31 1月分のサーバー代を計上。(費用の実現)
    通信費 1,000 / 前払費用 1,000

2/28 通信費 1,000 / 前払費用 1,000
3/31 通信費 1,000 / 前払費用 1,000
 …

継続してサービス提供を受けるものの前払については、前払費用を使用します。

「+更新」の使い方

上記の例を見て分かるとおり、支払時と発生時でそれぞれ取引の入力を行う必要があります。

しかし、支払時の取引画面でその両方を管理してしまうのが、この「+更新」です。

上記例をfreee更新機能を使って取引入力を行うと、次のようになります。

前渡金の例の場合

①支払日に支払取引を入力する

② ①の取引を選択すると、「+更新」ボタンが追加されているので選択

③更新日、勘定科目、金額など必要事項を入力する

更新日は取引実現の日付です。

必要事項の入力を終えると、下部の仕訳プレビューに表示されているように、取引実現の日の仕訳までが登録されます。

前払費用の例の場合

③の更新日が複数となる場合などは、一部の金額を取り崩すことが可能です。

仕訳プレビューの通り、毎月末に1,000円ずつ取り崩す取引を「+更新」により登録しておくことができます。

まとめ

freeeの取引入力欄にある「+更新」について、その使い方を見てみました。

経過勘定の管理のほか、

  • 金銭債権の貸倒処理
  • 仮勘定(仮払金・建設仮勘定など)
  • 未決済残高を口座以外の科目で消しこむ(売掛金を売上値引で消しこむなど)

といった用途で使用することもできます。

他の会計ソフトにはない機能ですが、使ってみると便利ですのでぜひ使ってみてはどうでしょうか。